世界で一番難しい楽器、そして楽器の王様、それがヴァイオリン

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バイオリンについて

バイオリンは世界で一番難しい楽器?

あえて言いきってしまいますが、バイオリンは「世界で一番難しい楽器」です。
おそらく間違いないと思います。

多くの方がバイオリンを楽しめるようにと、このサイトでは書いていますが、これからバイオリンを始めたい、という方は知っておくべきことだと思います。

どんな楽器でも極めようと思ったら難しいし、努力と才能が必要、と言われるかもしれません。

例えば、楽器の特性や性能、というものもあります。
ある楽器では簡単なのに、他の楽器では難しいことなどです。

例えば二つ以上の和音を弾くのに、ピアノのが簡単で、バイオリンでは難しかったり、バイオリンでは簡単なフレーズが、ホルンでは非常に難しい、ということもあります。

でも、そういった特性だけではなく、バイオリンが特別難しいのは幾つも理由があります。

その理由を説明しましょう。

簡単な曲がいつまで経っても上手に弾けない

例えば、ピアノで「猫ふんじゃった」という曲があります。
これを始めたばかりの初心者は上手に弾けないでしょう。

しかし、3年練習して弾けない人はあまりいないでしょう。
10年練習して弾いた人とプロが同じ曲をアレンジ無しで演奏した場合、きっと聴いている人が一般人の場合には、そこまで差は分からないでしょう。

同じレベルの曲をバイオリンで演奏した場合、
初心者のみならず、3年練習していても、10年練習していても、プロの演奏とは格段に差が出てしまいます。

10年やっていてもバイオリンはピアノやギターと違って、綺麗な音を出す、だけでも難しいのです。

ちなみにこれはバイオリンに限らず、トランペットなど、古くからある楽器にも当てはまることです。

また、バイオリンにはフレット(音程の仕切り)も無く、正しい音程を押さえることも難しいのに、楽器として演奏に求められる内容はクラシックにおいては非常に難しいものが多いと言えます。

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姿勢が不自然であること

ピアノで猫背の人もいますが、自分の演奏している姿勢をある程度は客観的に見ることができます。
ギターでも、フルートでも、そこまで不自然な姿勢を取って演奏する人は多くはありません。

ですが、バイオリンはプロの奏者でヘルニアになる人もいます。
アマチュアで多くの人がつまづく原因として姿勢が不自然なことがあると思います。

例えば、チェロと違い、弓を真っ直ぐに弾く…これが難しい。

人間の肩からの構造上、真っ直ぐにはいかないのです。
そのため、意図的に弓の軌道を修正しながら身体で覚えていく必要があります。

加えて、左手もねじった姿勢であり、バイオリンがあるために自分の肘や手首の状態も分かりません。

また、先生によってはアゴで楽器を支えるように教えます。

アゴは最も力が入る場所のため、そこに力が入っていると、それだけで全身の力を抜くことが難しくなります。

アレクサンダーテクニーク、という、身体に無理の無い動きを研究したメソッドがありますが、脱力のためには、アゴはリラックスした方が良いのです。

プロになる難しさ

私が知る限り、20代後半から楽器を始めてプロになった方を数人知っていますが、バイオリンの場合、大人から始めてプロになった人を一人も知りません。

どんなに遅くても高校くらいには始めています。

一般的に10年もやれば、その道のプロになれる、という言葉があります。(1万時間の法則)

ですがバイオリンにおいては10年はせいぜい中級者でしょう。
もちろん、努力を惜しまず、才能にも恵まれた方はその限りではないでしょう。
ただおそらくは皆、子供の頃からの蓄積があってプロになっています。

子供の頃からやらないとプロになれない楽器・・・他にはよくピアノが挙げられます。

ですが、ピアノはクラシック以外であれば、大人からでもプロとして活躍している人はいます。
シンガーソングライターでキーボードを弾く人もいますが、バイオリンを弾く人はいません。

ステージでバイオリンを弾く人は、子供の頃から弾いている人が多いのです。

楽器の王様であるバイオリン

ここまででバイオリンが非常に難しい楽器であること、
おそらく既にバイオリンを弾いている人はよく知っていることでしょう。

これから始めたい人には尻込みするような内容かもしれません。

ただ、バイオリンにはバイオリンにしか無い良さがあります。
(もちろん、どんな楽器にもその楽器にしかない良さがあります)

コンピューターで様々な音がデジタル化されている中で、バイオリンは未だに再現が難しく、生の演奏の代わりにはなりません。

そしてフレットが無いため、西洋に限らず、インドやイスラム圏でも活躍しています。

そういう意味では、世界で一番活躍している楽器とも言えます。
歌を除いてはほとんど主旋律のメロディーを受け持つ楽器でもあります。

西洋音楽の王様は間違いなくピアノだと思います。
西洋音楽の特徴である「調性音楽」を表現するのに、その全てが詰まっていると言っても過言ではありません。

その代わり、調性音楽を自由に行き来できるように均一に音程を仕切った「十二平均律」の弊害で、西洋音楽以外で活躍するのは難しい楽器でもあります。

バイオリンは持ち運びもでき、人の声に近いと言われる楽器です。
曲も編成も非常に多く、奥深さも一生かける価値のある楽器だと思います。

もしも子供に習わせたい、または大人になってからバイオリンを弾きたい、と思った場合にはある程度の覚悟は必要なものの、やるだけの価値があると思います。

バイオリン教室を探す場合の選び方や探し方を書きました。
ちなみに私の教室の宣伝は一切入れていません。
参考までにどうぞ。
バイオリン教室の選び方、おすすめの先生の探し方、子供と大人が習う場合の違いとレッスン相場

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