バイオリンは独学では難しい楽器だけど
これまでもバイオリンの難しさを「世界で一番難しい楽器、そして楽器の王様、それがヴァイオリン」などで説明してきましたが、独学でバイオリンを弾けるようになりたい方もいるでしょう。
これまでの記事を読まれた方であれば、独学は無理か、非常に難しいものだと分かっていただけているとは思いますが、それでも仕事の都合や住んでいる場所の都合、金銭的な都合、近くに先生がいない、という方もいることでしょう。
独学は到底おススメできないのですが、独学について記事を書いてみます。
独学でプロになった人はいる?
プロ、と一言で片づけるのは非常に難しいのですが、もしもお金をいただく、または食えるようになるのがプロ、という定義であれば、独学でプロになっている人は存在します。
バイオリンに限らず、独学でプロになった方は身の回りにもいますね。
ただし、日本では完全に独学でプロになった方は非常に少ないですし、(知ってはいますが)非常に限られた範囲のプロ?であり、そもそも他の楽器が弾ける方だったりする場合がほとんどです。
ただ、小さい頃に習って、その後独学で勉強しなおして演奏している人も多いですし、独学といってもピンキリです。
小さい頃習っていてその後独学でプロになった、という方は意外に多いと言えるかもしれません。
それに、プロを目指す必要もなく、趣味として楽しむレベルであれば独学でも良いでしょう。
でも世界は広く、独学でも凄いと思えるプレーヤーは多く存在しています。
本当に好きで突き詰めていけば、自分にしか出せない音を出せる可能性はあるでしょう。
例えばこの方の場合、左右逆で肩に抱えており、弓の持ち方も完全に握ってしまっています。
でも目を瞑ったままこれだけ弾けるのです。
インドにおけるバイオリンもそうですが、楽器だけが輸入されて、奏法は伝えられないままに独自の奏法を生み出して今に至るケースもあります。
つまり、「情熱」があればできないことはないのです!
バイオリン教材や動画の有用性
独学で学ぶ場合に、今なら教材も動画コンテンツが増えているので、教本などよりは分かりやすくなっていると思います。
おススメの教材や動画コンテンツをここで紹介したかったのですが、やはりなかなか十分なものは少なかったです。
(Youtubeでも独学用動画がありましたが、顔出しされてる方の動画の内容は比較的良かったですが、顔出しされていない方はおそらくプロで教えている方ではないように感じました…あくまで個人的感想です)
動画コンテンツは見本を見れるので勘の良い方なら真似することも比較的しやすいでしょうし、理解しやすいでしょう。
逆に言うと、なんとなく分かった気になってしまうリスクもあるかもしれません。
バイオリン独学まとめ
バイオリンの独学を簡単に表現すると、「英語の独学」を想像してもらうと良いと思います。
英語も独学で勉強できますが、おそらくマンツーマンで習ってその場で様々な指摘をしてもらうよりも時間がかかるでしょう。
それでも独学で話せるようになる人はいます。
おそらく多くの方の場合、独学は習うより数倍以上の時間を要することになり、遠回りになるやり方になるでしょう。
それでも自分で試行錯誤する楽しみを見出せるのであれば、それは立派な趣味であり、時間をかける価値があると言えると思います。
ただ1点だけ注意点があります。
遠回りを止めて、真剣に習おうと路線を変更することがあった場合、
この遠回りは更なる遠回りを生むことは理解しておいた方が良いでしょう。
ゼロから始めた初心者が文字通りゼロのスタートだったとして、
独学で始めた人は多くの場合、変な癖を身に付けてしまっているケースが非常に多いです。
つまり、マイナスからのスタートになる可能性がある、ということです。
左手の持ち方や押さえ方も、完全な初心者が半年で出来るようになることが、
独学や習っていたとはいえ、きちんと修正してくれない先生の元にいた方の場合は2年もかかったりするケースも見てきました。
一度頭の中のシナプスが通り道を覚えると、その道を通りやすくなってしまうのです。
そういったことも分かった上で選ぶと良いと思います。
もしも習うのであれば、以下の記事が参考になるでしょう。
バイオリン教室を探す場合の選び方や探し方を書きました。
ちなみに私の教室の宣伝は一切入れていません。
参考までにどうぞ。
「バイオリン教室の選び方、おすすめの先生の探し方、子供と大人が習う場合の違いとレッスン相場」